雑感
コロナ禍で中国が武漢での感染拡大の封じ込めに成功し、ゼロコロナ政策がうまくいっていた頃。
ニュース番組のインタビューで、若者が中国のような体制であればうまく対処できるのに、日本のような体制ではだめだ、と言っていたのを見た。
小学校の頃、民主主義は最良の政治システムだと習った。
その後、民主主義は限りなく非効率で時間がかかり、お金もかかる政治システムだということが分かった。
ではなぜ民主主義を選ぶのか。
それは、一番、最悪なことになりにくい政治システムだから。
そして、民主主義が機能するためには、
有権者が民主主義の有意性に信頼をおき、守っていこうとしていること。
為政者は信頼に応えるべく行動すること。
そんな微妙なバランスの上に成り立っている、
ガラスの上に築き上げられたシステム。
ひとたびバランスが崩れると、あっというまに瓦解してしまう。
権力は集中しがちで、権力は腐敗しがち、そして自由の価値は忘れられがち。
立候補の自由、投票の自由、デモの自由、ストライキの自由、報道の自由、
なくなったら取り返すのは至難の業。
今、民主主義に有意性を感じているだろうか、特に若者は。
感じていないとすれば、それは我々の世代の責任なのでは。
政治は何も改善してくれない、というのは、結局は有権者が何も政治にしていないから。
「誰かが変えてくれるだろう」では何も変わらない。
民主主義においては、政治の質は有権者の質に比例する。
そんなことを、もう一度確認しておきたい。
なぜ民主主義国家は少ない?
あるホームページに、「民主主義が一番と教えられてきたのに、どうして世界は民主主義の国ばかりにならないの?」という質問があった。
答えは、「民主政治よりも良い政治形態を追求できると確信している、または、本当はウソと知りながらもそのように標榜する人たちがいるから」。
なかなか難しい。歴史から学ぶことは多いはずなのに。
ウィンストン・チャーチルの名言
イギリスの元首相ウィンストン・チャーチルの名言。
「これまでも多くの政治体制が試みられてきたし、またこれからも過ちと悲哀にみちたこの世界中で試みられていくだろう。民主主義が完全で賢明であると見せかけることは誰にもできない。実際、民主主義は最悪の政治形態といわれてきた。他に試みられたあらゆる形態を除けば」。
‘Many forms of Government have been tried, and will be tried in this world of sin and woe. No one pretends that democracy is perfect or all-wise. Indeed it has been said that democracy is the worst form of Government except for all those other forms that have been tried from time to time.…’
https://winstonchurchill.org/resources/quotes/the-worst-form-of-government/
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