同質性のリスク
同質性の高い組織はどれだけリスクが高いのか。
社会心理学者のアーヴィング・ジャニス Irving Janisの提唱する「集団思考の8つの兆候」という考え方がある。高度の団結・連帯・忠実という特徴を備えている集団には「集団思考の8つの兆候」が見られるというのだ。
- 集団の実力の過大評価
- 不都合な悪い情報を入れない
- 内部からの批判や意義を許さない
- 他の集団をきちんと評価しない
- 疑問を持たないように自己検閲が働く
- 全員一致の幻想を持つ
- 逸脱する人を許さず合意するように働きかける
- 集団内の規範を重視する
「集団思考(Group think)」とは集団で決めることによって見落とされがちな誤りで、結束力が高いほど陥りやすいと言われている。そして同質性の高い組織はよりそうなのではないか。同質性の高い集団は初期には多大な成果をもたらすこともあるが、やがては硬直し、大きな失敗を犯すリスクが増し、やがて衰退していく。同質性の高い集団ほど、このようなリスクに陥りやすい。
ダイバーシティ、Diversity(多様性)で選択肢を
「移民」を受け入れようとしない日本では、ただでさえ同質性の高い組織になりやすい。特に日本では意思決定層は日本人、男性、50代以上という非常に偏った属性ばかりになる。だからこそ、より意識して女性や若手、外国人を採用、登用していかなければモノカルチャーな風景が劇的に変わることはない。
p184『男性中心企業の終焉』浜田敬子著
同質性の高い組織がどれほどリスクが高いのか。
それは企業ばかりではない。政治の世界でも他のあらゆる場面でも同質性のリスクを回避するため多様性が求められている。
組織だけでもない。男女平等、性的マイノリティ、教育問題、環境問題などなど、考え方にも同質性のリスクを回避するため多様性が求められている。
多様性のある組織、社会にするためには「選択肢を増やすこと」が一番の方法であると思う。ただ無制限に選択肢を増やしていくと、非効率になり、無秩序になる危険性がある。どのような場合に選択肢を増やすのがいいのか。
選択肢を増やすにあたっての考えを下記に簡単にまとめてみた。
多様性を保つことで、どのようなメリットがあるのか。
引き続きかんがえていきたいと思う。
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